Dr. Donghoonのブログ

「身長を伸ばす手術、O脚・X脚 脚長差の矯正」専門、韓国の整形外科医 李東訓(イ・ドンフン)博士の日本ブログです。

李東訓博士の診療や手術入院に合わせて、病院予約・日本語通訳・宿泊所などアレンジできます。ご連絡は info@drdonghoon.com まで、お問い合わせ下さい。

骨延長手術の際、イリザロフ(創外固定器)のピンの個数に関して

内固定延長(lengthening nail)の場合はこのような悩みは必要ないのですが、外固定(イリザロフ 創外固定器)を使用して骨延長を行う場合はピンの個数が重要になります。ピンを多く入れれば入れるほど固定をしっかりとできますが、痕が多く残りますよね。

創外固定器のピンには、細いピンと太いピンの二つがあります。ある男性の患者さんが相談に訪れて、なぜ太いピンを入れるのかと質問なさいました。太いピンを使用しない技術で手術してくれと…。

 

これは技術に関わる問題ではなく、原則に関わる問題です。

即ち、元々イリザロフ 創外固定器の手術の原則とは、上と下の骨に少なくとも3つずつのピンを固定することになっています。イリザロフのみを固定する場合は、普通上と下に4つずつのピンを固定することが安定的です。さらに多くの個数のピンを固定する医師もいます。固定するピンの個数が多いほど固定がしっかりとできますので、当然ですよね。その反面、痕の数も増えますが。

 

けれども、速成延長(LON)においては、イリザロフの他に内固定(intramedullary nail)が同時に入りますので、上と下に2つずつのピンだけを固定することが許容されます。即ち、ピンを上下に2つずつだけ固定することが特別な技術なのではなく、最小限のピンの個数として許容されるという意味です。

そうだとしても、3つのピンを固定する場合よりも2つずつのピンのみを固定した場合には、各ピンに受ける力は大きくなりますので、確率的なことを申し上げれば2つずつのピンを固定した方がピンが折れる確率が高くなります。

 

速成延長における固定ピンの数に関しては、私の原則は以下の通りです。

 

1.女性の方の場合は、細いピンを2つずつのみ固定します。もしピンが折れてしまってピンを交換する場合が生じたとしても、女性たちにとっては何しろ痕が重要ですので、そのようにしています。

 

下記の2つのケースを見て頂くと、細いピン2つずつが上と下にあることが確認できます。

イリザロフ,創外固定器,李東訓教授,骨延長,身長を伸ばす手術-1 イリザロフ,創外固定器,李東訓教授,骨延長,身長を伸ばす手術-2 

2.男性の方たちの場合には、脚に体毛もあり痕に比較的に余り敏感でないために、ピン折れの確率を最小化することを優先にします。男性では細いピン2つに太いピンを1つを追加して、ピンが折れて再手術する確率を最小化します。

 

もちろん、ピンを2つだけにしたとして、ピン折れが多いということではないです。ピン折れが多く起きるのならば、原則的に許容できないですよね。

これはまさに確率を「最小化」するためのものです。確立が少なくとも、ピンが折れた方にとってはそれは100%であり相当なるストレスを感じます。

 

「小さな確率でも無視しないこと、小さな確率をさらに少なくなるよう努力すること」これが私の原則であり、現在まで深部感染0%、不癒合0%という最高の結果を出してきた理由です。

**もし男性の方でも「僕は痕がとても重要だ」と考える方は、相談の際に私にピンを2つだけ入れて下さいと仰って下さい。

身長を伸ばす手術(身長手術)の後にも手術前のように運動ができますか?

延長の過程を安全に終えたとしても、医師として心に残る部分があります。

それはまさに運動能力(スポーツ能力)の回復です。

 

結論からお話しをすると、身長手術の後にはスポーツ能力が100%に回復できないこともあります。そのためにプロの運動選手や運動によって生計を維持しなければならない方は、基本的にこの手術をなさってはいけません。

 

私はこの手術を希望する方たちにこの点に対して明確に説明します。にも関わらず手術を決める理由とは、運動能力を失うことに比べて精神的に得られるものがより大きいと考えるからです。実際に身長手術の後に精神的に肯定的な変化が多く見られます。

 

身長手術とは様々な合併症が起こり得ることは事実であり、これを予防し管理することが最も重要です。医師としてこの部分に対する自信を持つようになると、次に考えたいことが運動能力の回復に関する部分です。そのため私は身長手術の後のスポーツ能力の回復に関する前向き研究(prospective study)を進めていて、この論文は2015年の国際骨延長学会(International Limb Lengthening Reconstruction Congress)において最優秀賞を受賞しました。本当に多くの手術患者を対象に行ったこの研究において結論としては、日常生活や軽いスポーツ活動の能力は90%以上回復しますが、過激な運動は手術前の平均70%程度に回復するということでした。これは手術後、平均2年目のデータです。時間がもっと経過するとこれよりもさらに回復するだとうと予想はしますが、長期間の追行観察は容易ではありません。

 

もちろん手術後に走ったりサッカーをするなどの運動能力が100%に回復する場合も多くあります。けれどもこのような場合をまるで全体のように患者さんに対して説明してはならないのです。一部の医師たちが手術の以後に全てが100%回復するから心配するなと、患者さんたちに説明しているのを時々に見かけます。これは患者さんたちに間違えた情報を伝えて手術をさせようとする行為です。けれでも本来は、誰しもが手術の前に医師から正確な情報を提供されて、手術をするかどうか決める権利があるはずです。

骨延長手術の後に、延長した骨がでこぼこしてますが問題はないんでしょうか?

骨延長手術において、最も重要なことの一つが脚の全体的な整列(alignment)が良くないといけないということです。

これは、途中で骨が少し出ていたりへこんでいたりの問題ではありません。

脚の全体的な整列が良いとすれば、伸びた部位の骨がでこぼこであったり曲がっていたとしても、何の問題もないのです。

 

反対にどんなに伸びた骨がしっかりとでてきても、脚の全体的な整列が良くなければ、これは問題があるということなのです。

ふくらはぎを延長する場合、筋肉の力によって脚の整列が全体的にX字の方向に変化するようになります。

もし手術前にO脚であった人だとすると、延長しながら自ずとO脚が矯正される効果をえることができます。もちろんこの場合でも「自ずと」矯正される程度に、医師がうまく調節をして良い脚の整列を得られるようにするべきです。

もし手術前にO脚がなかった人だとすると、延長しならがX字に脚が変化することがありますので、よく気をつけなければなりません。このような現象に対する原因と解決方法に対して私が著述した論文が CORR にて出版されました。

 

結論として、延長された部分の骨がでこぼこすることは何らの意味もなく全体的な脚の整列が重要なのです。

この写真は延長部位に屈曲がありますが、全体的な脚の整列が良いために満足する結果を得たと言うことができます。

屈曲,李東訓教授,骨延長,身長を伸ばす手術-2


記事検索
訪問者
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード
LINE読者 QRコード
LINE読者登録QRコード